特撮の職人／井上泰幸（特撮映画美術監督）／89歳

「ゴジラ」「日本沈没」特撮映画美術監督の井上泰幸さん死去

産経新聞 2月24日(金)23時44分配信

　井上泰幸氏（いのうえ・やすゆき＝特撮映画美術監督）１９日、死去、８９歳。葬儀・告別式は近親者で行う。

　特撮映画「ゴジラ対ヘドラ」やＳＦ映画「日本沈没」などの美術を手がけた。

ＣＧやＳＦＸや３Ｄ映像技術がどれだけ進んでも、日本の特撮映画の黄金期の、美術や特撮の裏話の面白さは、飽きることがない。
その代表的なひとりが「たいこう」こと井上泰幸さんだ。
1950年代半ばから日本の特殊撮影を引っ張った人である。
もともと軍艦の知識があり、その図面をひけるなどの特技があった。
いまのようなデジタル合成技術なんてなーんもない時代だ。
会社や監督と喧嘩をしながら、スタジオの屋根をぶち抜いたり、逆に地面を掘ってしまったり、エピソードはつきない。
『ゴジラ対ヘドロ』の監督さんと、僕はたまたま何年か前から懇意にさせていただいている。
今度のハリウッド版３Ｄゴジラの日本側プロデューサーのお一人でもある。
戦友を亡くされたような寂しさを感じておられることだろう・・・合掌！